FXはトレンドが発生しているよりも、発生していない場合の方が割合的に多いのが一般的です。そのような方向性がはっきりとしない時に有効なのが、逆張りで使用するテクニカルインジケーターです。
今回は逆張り用のインジケーターにはどのような物があるのか、使い方や注意点などを紹介して行きたいと思います。
目次
FXの逆張り用インジケーターは多種多様
FXで使用される逆張り用のインジケーターは昔から多くの投資家やトレーダーによって作成されており、現在でも新しいインジケーターが次々と開発されています。
以前に紹介したRSIも逆張り用のインジケーターです。相場の流れが変わると思われる転換期に、それまでの相場の流れとは逆方向に注文をいれます。
代表的なインジケーターにはRSI、ストキャスティクス、MACD、ウィリアムズ%R、CCI、ATR等があります。どのインジケーターも基本的には同じ原理で動いており、特定の期間内における相場の過熱感を見ています。
つまり、波形によって示される数値によって買われ過ぎ・売られ過ぎを判断し、逆張りのシグナルとしているのです。
こうしたシグナルの利用方法は、トレンドの出ていない相場で大変有効に機能します。特に「レンジ相場」と言われる時に用いると、勝率が高くなる傾向にあります。
レンジ相場とは、特定の値幅・周期で価格が振幅する相場のことで、綺麗なレンジが作られると、それぞれの高値と安値が同じ高さで揃います。
逆張り用のインジケーターは、全て同じような動き方をするように見えますが、その計算式や特性はインジケーター毎に微妙に異なっています。
トレードをする時間足や取引通貨ペア、トレードスタイル等によっても相性が変わってきますので、一通りのインジケーターを試してみてうまく機能するものを利用するようにしましょう。
FXのトレンド転換に兆候はあるのか?
一般的にはトレンド転換の兆候を捉えることは極めて難しく困難であると言われています。実際に、トレンド転換が起きるだろうと逆張りをして失敗しているトレーダーは数多くいるでしょうし、誰しもが一度や二度の失敗で済んでいるとは言えないと思います。
しかしながら、そうした人達は今まで紹介したようなテクニカルについて不勉強であるか、忍耐強くチャンスを待つことが出来なかった人達であると思われます。
多くの人がトレンド転換の兆候があるにもかかわらず、その兆候を捉えることができるだけの知識が無かったり、兆候が出るまで待てないだけなのです。
例えば以前紹介したインジケーターのダイバージェンスですが、ダイバージェンスはトレンドの転換前に必ず発生するというものではありません。
むしろ発生頻度はかなり低いので、忍耐強く待つ必要があります。グランビルの法則を用いたやり方についても、様々なテクニカルツールと組み合わせて事前に分析したりしなければ、その有効性は分かりません。
つまり、トレンド転換の兆候はそれを捉えるためのテクニカルな分析方法が必要なのです。そして、それらの方法は全ての場面で機能する訳ではありません。
複数の方法を用いて出来る限り多くの兆候を逃さないようにする必要があります。そこまでの準備が事前にできたら、後は辛抱強くトレンド転換の兆候を待てばいいのです。
しかし多くの人達はそれだけの努力や辛抱が出来ず、闇雲にトレードをしてしまいがちです。トレンド転換の兆候は見つけられるのに、見つけようとしていないのは本当に残念なことです。
逆張りトレードの注意点
最後に逆張りトレードの注意点を挙げたいと思います。逆張りトレードで失敗をしてしまう理由として最も多いものは、損切り(逆指値)の設定をしていないことです。
そんな単純な理由なの?と思われるかもしれませんが、これが退場する人達の中で最も多い失敗の理由なのです。
逆張りトレードをする人達の多くは、何かしらのラインやインジケーター等を用いてトレードをしていると思います。それ自体はとても素晴らしく間違ってはいません。
レンジ相場に近ければ近いほど、インジケーターに従ったトレードは威力を発揮するからです。恐らく逆張り主体でトレードしている人達は、レンジ相場での逆張りトレードの威力を体感しているでしょう。
しかし、その威力を味わってしまうが故に、知らず知らずの間に落ちてはいけない落とし穴に嵌ってしまうことになります。
レンジ相場が続く限り、逆張りトレードは儲かります。ところが、何回も利益を上げている内に「次もどうせ逆に動くだろう」、「逆に動いて当たり前」といった杜撰な考えを持つようになってしまうのです。
そうなると本来なら入れるべきである逆指値を入れなくなってしまいます。
逆指値を入れなかった時にレンジがブレイクしたとしたらどうなるでしょうか。レンジブレイクをトレンドの発生と見なした投資家達が、一気に市場へ投資をし始めます。
特に、レンジが長ければ長かったほど、そのエネルギーは大きくなる傾向にあります。
このような状態になっても、利益を上げ続けた逆張りトレーダーは事の重大さに気付かず損切りをしようとしません。またレンジ内に戻るだろうといった安易な考えと、それまでの連勝で積み上げた豊富な資金で強気になってしまっているからです。
そして本格的なトレンドの発生により、全ての資金を吹き飛ばしてしまうことになります。
逆張りトレーダーにとって、一番恐ろしいのはトレンドの発生です。どれだけ時間をかけて資金を積み重ねても、トレンドに逆らえば一瞬で資金を奪われてしまうリスクがあるのです。
逆張りトレードをする際は、必ず逆指値を入れてリスクが最小限になるように努めましょう。
FX初心者向けお勧め口座開設は下記リンクの記事をご参照ください。