FXの仕組みと売買の手順

FX取引で利益を上げるには効率的なトレードが重要です。トレードは闇雲に行えば良いといったものではなく、最適なタイミングや時間帯があります。また、FX取引には守らなければならない基本的な流れというものもあります。今回はトレードの際に必要となる事柄について詳しく解説をして行きたいと思います。

FX取引はボラティリティに注意

インターネットの掲示板やFX関連のブログなどを見ていると、「ボラが高い」とか「ボラが無い」といったコメントを見かけることがあると思います。ここで語られているボラとは「ボラティリティ」のことで、ボラティリティは通貨の価格変動率を意味します。これは、現在の相場がどれだけ活発に動いているかを表しています。

例えばボラティリティが高い場合は、相場が激しく動いていることを意味し、ボラティリティが小さい場合は、相場は殆ど動いていない静かな状態であることを示しています。

ボラティリティは基本的に、世界的に何かしらの大きな出来事が起きているか、突発的かつ重大なニュースが流れた時に高くなる傾向にあります。

また、ボラティリティは通貨ペアや取引時間帯によっても、その大きさや安定性が異なってきます。

世界的に流通量の多いユーロドルやポンドドル・ドル円などの通貨は多くのお金が動いていますので、余程のことが無い限りはボラティリティが安定しています。

一方、トルコリラやランド絡みのマイナー通貨になると流通量が少なく流動性が低いので、小さな出来事でもレートが激しく動く傾向にあります。

取引時間帯別で見ると、ニューヨーク市場が閉まる明け方くらいから日本市場が開いている夕方くらいまでの間は取引量が少なく、ボラティリティは比較的落ち着いています。

そして、ロンドン等の欧州市場が開く夕方からニューヨーク市場が開いている深夜までの間は、取引量が活発になり各通貨ペアのボラティリティは高くなる傾向にあります。

トレードをする際は、このボラティリティを見て相場に入るべきかどうかを判断します。何故ならボラティリティの低い相場に参加しても、値動きが殆ど無いので非効率的なトレードになってしまうからです。では、ボラティリティは高ければ高いほど良いのか?と言うと、そうとも言えません。

確かにボラティリティが高ければ、短時間の間に多くのトレードチャンスが訪れるのは間違いありません。しかし、ボラティリティが高いと言うことは値動きが荒いことを意味しているので、せっかく出ていた利益が一瞬にして損失に変わってしまう可能性があります。

トレンドが発生している場面であれば、その流れに乗れば良いので比較的安全ですが、ある地点を中心に上下に大きく動いているだけの場合は、値動きに翻弄されて多大な損失を被ってしまうリスクが高くなります。

こうしたリスクを避けるには、取引時間帯や取引通貨ペアを考えて市場に入るようにするのが無難です。

便利な指値注文で損切りと利確を

普段トレードをしている時に「ここで買おう」とか「ここで決済しよう」と即座に入れている注文は「成行注文」と呼ばれているものです。成行注文は注文を出した時に処理されるといった特徴があります。しかし、トレードの度に成行注文を出すようでは、チャート画面に張り付いていなければならないので意外と不便です。

そんな時に役立つのが指値注文です。指値注文を使うと任意の地点に利確の注文や損切りの注文を入れることが出来ます。厳密には利確をするときの注文は指値注文、損切り注文の場合は「逆指値注文」と言います。

この2つの注文を用いれば、価格が設定した地点に達した時に自動で利確や損切りをしてくれます。ずっとチャート画面を眺めている必要は無く、空いた時間を有効利用することが可能になるのです。

また、指値注文は利確や損切りだけにしか使えない訳ではありません。新規の注文を入れたい時も指値注文を利用すれば、好きな価格で売買することができます。設定した価格に現在のレートが到達すれば、自動的に新規の注文が出されるのです。この時、新規の注文と一緒に利確や損切りの注文をまとめて設定することが可能です。

FXの理想的なトレードは、有利な場所や時間帯で取引を始め、最適な場所で利確や損切りをすることです。有利な場所や時間帯を探すには、まずボラティリティの確認をする必要があります。そして、新規の注文を出したら必ず利確や損切りのポイントを決めて、指値・逆指値注文を入れるのです。

この手順さえ守っていれば、必要以上の損失を出すことはまずあり得ません。世界の何処かで歴史的な事件が起こったとしても、逆指値注文さえ入れておけば、その影響による被害を限定することができるのです。

世界的に著名な投資家も「損切りに勝るリスク管理は無い」と発言しています。損切りはトレードの基本中の基本としてFXの本等にも必ず書かれています。

しかしながら、現実には逆指値を入れない人が非常に多く、数えきれないほどのトレーダーが相場の世界を去ることになっています。これからFXを始める人は多くのトレーダーと同じ道を歩まないように、売買の基本原則を守ってトレードをするようにして下さい。

FX初心者向けお勧め口座開設は下記リンクの記事をご参照ください。

FX取引に関わる知識をブログ内で共有しておりますが、実際にFXを始めるにあたって、どこの口座を使うのがいいのか迷われるかと思います。 今回は、FX初心者にお勧めのFX口座開設について、取引会社選びのポイントを踏まえて解説します。

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