世界的に貧富の差が開く昨今において、自分の子供には将来裕福になって欲しいと願う親御さんは少なくないでしょう。その為に幼少期から様々な習い事に行かせたり、さまざまな教材の購読を検討されているかもしれません。今回は、自宅でできる「子供をお金持ちにする為の教育」について記事にしました。
目次
お金儲けは卑しむべきものではない
子どもに「お金持ちになる方法」を教えるに当たって、まずは、親御さん自身のマインドセットをする必要があります。
日本では古来より「金儲けは卑しむべきもの」という考えが根付いております。
その為、子供に対してお金の話をするべきではないという風潮が残っております。
新一万円札の顔となる渋沢栄一氏の著書「論語と算盤」によるとこれは、儒教が孔子の論語を誤って解釈して伝えた為としております。
孔子の本来の意図としては、「不正に利益を得るくらいならば利益を得ない方が良い」という教えであって、お金儲け自体を否定してはおりません。
また、同書の中で、渋沢氏はこうも語っております。
「金銭を卑しむようでは国家は立たぬ」
お子さんに将来お金持ちになって欲しいのであれば、お金の話は卑しいものという考えを捨てる事が第一歩となります。
「お金持ちになりたい」という意志をもたせる
子どもが将来お金持ちになる為に、まず教える事は、「お金の大切さ」についてです。
私自身、息子に「お金の大切さ」を教える為に行ったのは、裕福な(お金がたくさんある)人と貧乏な(お金が少ししかない)人の生活について説明をしました。
その際に役に立ったのが、「漫画バビロン大富豪の教え」という本です。
漫画なので、ビジュアルで伝える事ができ、4歳児にも理解しやすくなっております。
漫画 バビロン大富豪の教え 「お金」と「幸せ」を生み出す黄金法則 [ ジョージ・S・クレイソン ]
そのなかで、同じ通りを歩いている人たちもその暮らしぶりは全く異なる事を描いているページがあります。
そこを活用して、裕福な人と貧乏な人の生活を説明し、息子に「どちらになりたいか」を問いました。
息子は「お金持ちになりたい!」という意志を示しました。
この「お金持ちになりたい」という意志は、その後さまざまな事に取り組む原動力にもなるので、この意志を子どもに速い段階で芽生えさせることは非常に大切だと考えます。
お金持ちの定義を教える
お金の大切さを理解し、「お金持ちになりたい」という意志を持たせたら、「お金持ちの定義」を教えます。
一般的に富裕層の定義として金融資産1億円以上といった定義はありますが、今回は先著「バビロン大富豪の教え」から抜粋して定義を設定します。
その定義とは、お金持ちは「お金の増やし方を知っている者」です。
面白い例え話として、以下のような話が有ります。
無人島に行く人にその日食べる魚を与えるより、魚の釣り方を教える方が有用であるというものです。
たとえ、子供に1億円を渡したとしても、その増やし方を知らなければ、その一億円を使い切っていずれ貧乏になります。
ですが、子供にお金を増やす方法を教えれば、その子供はお金をどんどん増やして、お金持ちになれるのです。
その為、お金持ちとは「お金をたくさん持っている人」ではなく、「お金の増やし方」を知っている人と定義します。
お金を得る為の基本的な考え方を教える
次にお金を得る為の基本となる考え方を息子に教えました。
その考えとは、「安く買って、高く売る」というものでした。
利用したのは、10円玉2個とおもちゃのブロック1個だけです。
まず、息子に10円を持たせて、ブロック1個を10円で買わせます。
次に、そのブロックを20円で買いたい人の所に行って、20円で売ります。
そうすると、手元には20円が残ります。
「お金はどうなった?」と聞くと。
「増えた!」と嬉しそうに答えました。
これは、商売の原理である、「売上 ー 原価 = 利益」という考え方を、4歳児にもわかるようにかみ砕いた内容です。
使ったお金より高く売れば、お金を得られるという仕組みを子どもに理解させた瞬間でした。
いろいろな仕事のお金の流れを教える
お金を増やす基本構造を理解させたら、次のステップはいろいろな仕事に就く人が、どの様にお金を得ているのかを教えました。
①小売り業
仕入れ先から10円でかって、顧客に15円で売る事で、「15円 ー 10円 = 5円お金が増える」
②製造業、飲食業
10円で買った材料に5円で手を加えて、20円売る事で「20円ー10円ー5円 = 5円お金が増える」
③サービス業(塾講師、医師、通信業者 等)
5円使って10円のサービスを売る事で「10円 ー 5円 = 5円お金が増える」
④メディア産業(新聞/雑誌出版社、芸能人、スポーツ選手、youtuber)
視聴者、読者の知りたい情報に併せて、興味を持ちそうな商品等を紹介する。
この商品の売上の一部を紹介料として受取る。
メディア産業は収入体系は他業種と比較して少し特殊ですが、現在とても勢いのある業種の為、そのお金の流れを教えました。
人の役に立つ事をすればお金を得られる
上記で紹介したように、お金を得る人は、総じて人の役に立っています。
小売業では、その商品を必要とする人に提供することで役に立ち、
製造業や飲食業では、必要とされる製品や食事を提供することで役に立ち、
サービス業やメディア産業では、必要とされるサービスや情報を提供することで役に立っています。
即ち、人に求められる何かを提供したとき、その対価としてお金を得られます。
お金を増やす方法 黄金に愛される7つ道具
先ほど、お金持ちの定義は「お金の増やし方を知っている者」と述べ、上記では、お金を得る方法を解説しました。
次に息子に教たのは、「お金を増やす方法」です。
ここでまた参考にしたのが「バビロン大富豪の教え」でした。
その中に述べられる「黄金に愛される七つ道具」について説明します。
①収入の十分の一を貯金する
お金を増やす為の第一歩として、お金を貯める事から始めます。
その為に、あらかじめ収入の十分の一を貯金するというルールを決めます。
収入から使う分を引いて、残りを貯金するのではなく、収入から貯金する分を引いて、
残りを使います。
②欲望に優先順位をつける
そこで役立つのが「欲望に優先順位をつける」ことです。
人間の欲望には限度が有りません。なので、欲望に優先順位をつけて、
収入から貯金を引いた残りで、優先度の高い物から順番にお金を振り分けます。
使えるお金でカバーできない部分は、見送る事を徹底します。
③貯えたお金を働かせる
そして、貯まったお金を働かせます。
お金を働かせる重要性を教えるのに、面白い例え話が有ります。
昔、ある村では、水が大変貴重な資源でした。
その為若者たちは、毎日水を川まで汲みに行って、村で売ってお金を稼いでいました。
そんな中、ある少年は、将来怪我をしたり、年老いて水を汲みに行けなくなるリスクを恐れ、毎日水を汲みにいかなくてもいい方法を考えました。
そして、その少年は水路を作り、水を引くことで、自動で水が運ばれてくる仕組みを作りました。
これを現在に置換えると、以下のようになります。
毎日水を汲みに行く=毎日会社に勤めて給料をもらう事
水路を作る=お金が自動で入る仕組みを作る事
収益自動化の仕組み構築は、水路を作るのと同じで、簡単な事ではありません。
知識と経験と時間を要するものです。
しかし、情報化社会の現在においては、先人の知恵から多くを学ぶことができます。
また、実際に仕組み構築に成功している人からアドバイスを受ける事で、より短期間で仕組み構築をなす人も多くおります。
例えば、「貯金40蔓延が株式投資で4億円」の著者である「かぶ1000さん」は中学2年までに貯めた40万円を使って、お金を働かせることで、高校2年までに1,500万円を稼ぎました。
貯金40万円が株式投資で4億円 元手を1000倍に増やしたボクの投資術 [ かぶ1000 ]
これからの時代学生のうちに数千万円を稼ぐ猛者はどんどん増えてくると考えます。
その為に間違いなく必要となる知識はお金の知識です。
私は、自らもお金について学び、息子にも積極的にその知識を与えていきます。
④危険や天敵からお金を守る
お金を働かせる時に、リスクについても十分考慮する必要があります。
そこについて、「バビロン大富豪の教え」では以下のように記載しております。
「自分が理解していない商い、あるいは、黄金の防衛に秀でた者が否定する商いに投資をしてしまう持ち主からは、黄金ははなれていく」
「非現実的な利益を出そうとしたり、謀略家の甘い誘惑の言葉にのったり、己の未熟な経験を盲信したりする者からは、黄金は逃げる事になる」
即ち、投資等によりお金を働かせる際は、その収益の仕組みをしっかり理解した上で、知識のある人の助言を得て進めるのが良いということです。
下記に参考記事を掲載します。
なお、ここに関して私は、息子自身が多少の失敗を積む事も必要だと考えております。
この著書の中でも、アルカドという大富豪は、弟子のバンシルにあえて一度失敗をさせてお金をすべて失ってから、知恵を授けています。
知識として知っている事と、経験からわかっている事には大きな差がある為、あえて失敗の経験を積ませたのだと考えます。
⑤より良い所に住む
住居は幸せな生活と密接に関わっており、幸せな生活は、お金を増やすモチベーションとなります。
その為、住居への支払い(家賃や住宅ローン返済)は心を豊かにする為の投資と考えられます。
⑥今日から未来の生活に備える
裕福な人もそうでない人も、年を取っていずれ働けなくなります。
そうなった時に、お金を消費していくのではなく、お金が増える仕組みを持ち、継続的な収入を得られるようにする必要が有ります。
例えば、国民年金なんかも一つですが、少子高齢化の進む昨今において、この制度のみに依存するのはリスクが高いのではないでしょうか?
その為、老後に備えて、年金以外の収入の仕組みを構築する事が求められます。
例えば、収益物件を持って不動産収入を得たり、株を保有する事で、配当収入を得る等が挙げられます。
ここについても参考となる記事を以下に掲載します。
⑦自分を最大の資本にする
これはお金持ちの定義「お金の増やし方を知っている者」に通ずる点ですが、お金を増やす為の最大の武器は、お金そのものでも、収益物件や資産でもなく、お金を増やす為の自分自身の知恵です。
そこを伸ばす為には、金融教育の本を読んだり、セミナーに参加する事も出来るでしょう。
子どもには、親から知恵を授ける事もできます。
金融教育関係でお勧めの本を以下の記事で紹介しております。
最後に
これからの時代、今の子供世代が将来お金を稼ぐ為には、学校の主要科目以上に、ファイナンシャルリテラシーを早い段階から育てる事が非常に重要だと考えます。
ファイナンシャルリテラシーを幼い時から得た世代が今後の社会を担う事で、より経済は発展して、より良い社会になる事を期待しております。
本記事で紹介している「バビロン大富豪の教え」で、「お金持ちとそうでない者の間にある壁は、動いた者とそうでない者の差」としております。
貴方とお子様が一歩踏み出す為に、本記事が足がかりとなれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。