FXのテクニカル手法・意識ラインを習得せよ

トレードの基本的な仕組みや売買方法、トレンドや移動平均線まで学べばFX初心者は卒業です。ここから先はトレードで有利になる為に必要なテクニカル手法について、もう一歩踏み込んで説明をして行きたいと思います。今回紹介するのは、市場を意識したチャート分析と意識ラインについてです。


テクニカル分析とチャートから読み解くトレーダーの心理

殆どのトレーダーは誰かと協力してではなく、個人でトレードをしていると思います。そのせいか、毎日のように無機質なチャート画面でトレードしていると、どうしても1人でゲームをしているような錯覚に陥ってしまいがちです。

実際には世界中の投資家やファンド、個人トレーダーと戦っているのがFXです。自分達よりも遥かに優れたプロのトレーダー達を相手に、利益を積み重ねて行かなくてはなりません。厳しい相場の世界で百戦錬磨のトレーダー達と渡り合っていくには、市場に見え隠れしているトレーダーの心理について考えていく必要があります。

チャートは一見すると、ローソク足が無秩序に波打っているように見えます。ですが、チャートの波形というものは、買い手と売り手が自分達の動かしたい方向に引っ張り合った結果なのです。つまり、チャートの波形は決してランダムに作成されたものではなく、人為的に作られたものなのです。

人為的に作られたチャートということは、そのチャートの波形パターンを読み解けば市場が何を考えてトレードをしているのかが見えてきます。

パターンとは過去に繰り返し起こった現象や反応です。チャートからそのパターンを見つけ出せば、将来的な価格変動の予測がある程度可能になり、有利なトレードができるようになります。

では、チャート内に潜むパターンとは何かを詳しく見ていきましょう。

チャート内に見える意識ラインの引き方と使い方

意識ラインという言葉を耳にした事はあるでしょうか?昔はこのような言葉はありませんでしたが、最近作られた言葉のようです。

意識ラインとは水平ライン・トレンドライン・チャネルラインの総称です。これら3つのラインは、今も昔も変わらずチャート内に出現する代表的な波形パターンです。

まずは水平ラインの説明をしましょう。チャートのギザギザの波形が上下とも同じ高さで作られ水平に推移していくと、ギザギザの高値と安値は殆ど同じ高さに揃います。この時に高値部分と安値部分に引いたラインが水平ラインです。

トレンドラインとは、トレンドが形成されている時に一定間隔で現れる最高値または最安値を互いに結ぶことで作られるラインです。上昇トレンドの場合は、定期的に表れる最安値どうしを結んで作られます。下落トレンドラインの場合は最高値を結んで作ります。

チャネルラインとは水平ラインのトレンドライン版です。斜めに推移する価格の上下に、平行なラインが引ければチャネルラインを作成することができます。

これら3つのラインは、一度形成されるとそのラインに沿って規則正しく動きやすいといった性質があります。つまり、それぞれのラインは先ほど説明をした、チャートに現れるパターンなのです。

では、何故それぞれのラインが出現すると、相場は規則正しく動くのでしょうか?その理由は、市場に参加しているトレーダー達の心理がチャートに大きな影響を与えているからです。

トレーダーというものは、新規の取引や決済をする際に、必ず目標となる場所を作ろうとします。最も単純なのがレートを目標にすることです。

例えばドル円のレートが105.92円だったとします。すると、新規の買い注文を入れたがっている人は106円になったら買おうと考え、買い注文を既に入れている人は106円で決済をしようと考えます。

逆に新規の売りを考えている人は106円で売ろうとし、既に売っている人は106円で損切りをしようとします。これと同様の現象がチャートの波形パターンにも起こるのです。

3つのラインはギザギザした波形の上か下、または両方に引かれますが、下側のラインは「サポートライン」、上側のラインは「レジスタンスライン」と呼ばれています。日本語ではそれぞれ「支持線」、「抵抗線」と言います。

サポートライン・レジスタンスラインと言われる所以は、市場の参加者がそれぞれのラインを目安として売買し、大抵の場合は価格がラインで跳ね返されるからです。

下側のラインの場合は、それ以上価格が下がらないようサポートされることからサポートライン、上側のラインの場合は、それ以上価格が上がらないよう上から押さえつけることからレジスタンスラインと呼ばれているのです。

それぞれのラインの使い方ですが、これは以前に解説した順張り・逆張りのトレードスタイルによって異なってきます。

順張り主体でトレードする人は、水平ラインの場合はブレイクアウト手法、トレンドラインやチャネルラインの場合は押し目買いや戻り売りを狙います。

ブレイクアウト手法とは、価格が水平ラインを突き抜けた時をトレンドの発生と判断してトレードする手法です。

押し目買いとは上昇トレンド中に価格が下がり、再度上昇を始めたら買い注文をいれることです。戻り売りはその逆で、下降トレンド中の再下落で売り注文を入れます。押し目買い・戻り売りはトレンドラインやチャネルラインでの反発を狙うことになります。

次に、逆張り主体でトレードをする場合です。水平ラインやチャネルラインを使う場合では、価格がラインに対して反発した方向に売買をします。

トレンドラインの場合は、価格がトレンドラインから大きく乖離した後、ラインに向かって反転し始めた時に売買をするか、トレンドラインをブレイクした時に売買します。つまり、トレンドに逆らった注文を入れるのです。

こうした意識ラインは現在でも機能している便利なテクニカルツールです。価格が必ずラインで反発するとは限りませんが、意識ライン以外の情報を活用することで、その精度と利便性を高めることは可能です。実際にチャート画面に意識ラインを引いてみて、使いこなせるよう練習をしてみて下さい。

FX初心者向けお勧め口座開設は下記リンクの記事をご参照ください。

FX取引に関わる知識をブログ内で共有しておりますが、実際にFXを始めるにあたって、どこの口座を使うのがいいのか迷われるかと思います。 今回は、FX初心者にお勧めのFX口座開設について、取引会社選びのポイントを踏まえて解説します。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする